ベローズ用析出硬化型ステンレス鋼(TOKKIN? 350)


ベローズ、エアコン用の作動弁、冷卻裝置のダイヤフラム

板厚:0.010~2.0mm 幅:3.0~300mm (w300mm以上もご相談下さい) |
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日本
製品概要
析出硬化系ステンレスで耐力、繰り返し疲労強度に優れ、他のステンレスより溶接性や耐食性、対酸化特性も優れています。
?TOKKIN® 350相當鋼種?
UNS S35000, AISI 633, AMS 5548, ASTM A693(Type 633)
特徴
TOKKIN® 350は、Cr-Ni-Mo系のステンレス鋼です。
溶體化処理狀態や焼鈍狀態では優れた加工性、熱処理により高い強度を誇り、耐力、繰り返し疲労強度に優れております。
同じ析出硬化系ステンレスとは何が違うの?
TOKKIN® 350は他の析出硬化系ステンレス(SUS631、SUS632J1)に比べMoを添加されていることで硫酸、塩酸などの耐食性、対酸化特性が優れ、Al,Tiが含まれていないため溶接性に優れます。
そのため長壽命が必要なベローズや、エアコン用の作動弁、冷卻裝置のダイヤフラムなどによく使用されています。
規格
弊社記號 |
アメリカ UNS |
AMS |
AISI |
ASTM |
TOKKIN® 350 |
UNS S35000 |
AMS5548 |
AISI 633 |
A693 (Type 633) |
化學成分
鋼種名 |
化學成分(%) |
|||||||||
C |
Si |
Mn |
P |
S |
Cr |
Ni |
Mo |
N |
Fe |
|
TOKKIN® 350 |
0.07~0.11 |
≦0.50 |
0.50~1.25 |
≦0.040 |
≦0.030 |
16.00~17.00 |
4.00~5.00 |
2.50~3.25 |
0.07~0.13 |
Bal. |
特金のメリット
◎高い品質と信頼性をお屆けします
一般材では出來ない厳しい板厚公差や強度の均一性により、ばね用途として強度の安定性が得られます。
また、成分調整、製造履歴の厳重管理による高清淨化や組織の微細化により極めて高い品質を誇ります。
◎極薄箔製造も致します
弊社では板厚0.1mm以下の箔という極薄まで製造が可能です。
◎小ロットにも柔軟に対応いたします
弊社では標準300㎏で製造可能です。
また御相談頂ければさらに小ロットも検討可能です。
?。▽潖昕煞瘠悉饯螘r々にもよりますので、都度、ご確認いただければと思います。)
◎ご希望の硬さに調節いたします
オーダーメイドで製造を行なっておりますので、希望の硬さに調節することが可能です。
◎表面肌をお選びいただけます
圧延ロールの肌を変更することによりブライト仕上(光沢あり)かダル仕上(梨地模様)をお選び頂けます。
また、ご指定によりヘアライン研磨(外注)も対応致します。
物理的性質
狀態 |
密度 g/cm3 |
比熱 J/(kg?K) |
電気抵抗 μΩ?㎝ |
熱膨張係數 (25~100℃)10-6/K |
熱伝導率 (100℃)W/m?K) |
焼鈍狀態 |
7.92 |
461 |
79 |
15.2 |
15.4 |
SCT 850狀態 |
7.81 |
461 |
79 |
11.3 |
15.4 |
機械的性質
一般的にTOKKIN® 350は焼鈍した材料に歪み補正の為、軽くスキンパス圧延をした2B仕上げで供給されます。
2B仕上げでも機械的特性はAMS5548規格の焼鈍狀態の要請を満たします
|
焼鈍狀態 (BA 2B) |
SCT 850 狀態 |
||||||
板厚 mm |
硬さ※ Hv |
引張強さ N/mm2 |
耐力 N/mm2 |
伸び % |
硬さ※ Hv |
引張強さ N/mm2 |
耐力 N/mm2 |
伸び % |
0.030 ~ 0.051 |
≦266 |
≦1393 |
≦641 |
9≦ |
412~484 |
1276≦ |
1034≦ |
4≦ |
0.051 ~ 0.127 |
≦266 |
≦1372 |
≦627 |
10≦ |
412~484 |
1276≦ |
1034≦ |
6≦ |
0.127 ~ 0.254 |
≦266 |
≦1351 |
≦614 |
12≦ |
412~484 |
1276≦ |
1034≦ |
6≦ |
0.254 ~ 0.508 |
≦266 |
≦1331 |
≦600 |
14≦ |
412~484 |
1276≦ |
1034≦ |
8≦ |
※引張特性が規格以內であればAMS5548適応範囲に含まれます。
耐食性
◎ 非常に良い ○ 良い □ 普通 △ 制限的使用
濕気 |
◎ |
水酸化????? |
□ |
リン酸 |
△ |
海水 |
△ |
塩酸 |
△ |
硫酸 |
△ |
塩水噴霧 |
○ |
酢酸 |
□ |
硝酸 |
○ |
析出硬化熱処理
焼鈍狀態から析出硬化させ高い強度を持たせる為に、焼鈍狀態の純安定オーステナイト組織をマルテンサイト組織に変態させる一次硬化処理と、完全に硬化させる析出硬化処理の2つの処理を行います。右図のSCT850熱処理條件にて硬化させることができます。
冷間圧延後析出硬化処理により、マルテンサイトに微細なAlを含む金屬間化合物を生じさせることにより常に高い硬度の得られるステンレスです。
SUS316Lはオーステナイト系ステンレス鋼の代表鋼種であるSUS304のニッケル(Ni)含有量を高め、更にモリブデン(Mo)を添加することで、耐食性を上げた鋼種で、特に応力腐食割れや粒界腐食に対して有効です。
世界最高の強度-延性バランス
優れた加工性と高強度の両立により高い信頼性を実現
(1)高強度と高延性を両立(代表値:耐力1500MPa以上&伸び20%以上)
(2)機械的異方性が小さい(設計自由度が高い)
(3)加工後の熱処理不要(寸法精度が安定)
SUS631やSUS632J1などの析出硬化系ステンレスの代替として最適です。
※日本金屬學會 第41回 ”技術開発賞”受賞材料



